セカンドトライは全ての挑戦の中で最も長い対局でした。 ちょっと要点をまとめてみましょう。
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<1年生としてスタートしました> | 1stTryの最後、ボロ子の使ったロールバックは制御を失っており、本当は数日程度を巻き戻すはずが、1年も巻き戻してしまうと言う事故を引き起こしました。 ゼンカは運良く再びこの世界に挑戦できましたが……。 |
<もう一人の黒木全火が現れました> | ゼンカの知らないところで、もう一人のゼンカが惨劇の舞台を見事に引っ掻き回してくれやがりました。 彼の正体は、この学園が存在する世界に於ける「黒木全火」、正式名称は「欲望の王クロキゼンカ」。人間よりも神に近い存在。 と言うのも、この学園の世界とゼンカの元居た世界は、多少配置や姿や名前が違っていたとしても殆ど全てが一致しており、ゼンカと言う存在に於いてもそれは例外では無く、ボロ子は「黒木全火」を学園の世界に呼び出す際、この欲望の王クロキゼンカの上に黒木全火を上書きしたのです。 クロキゼンカからしてみれば、突然自分の存在が上書きされて、危うく消滅させられそうになったのですから、いい迷惑ですね。 しかし彼は心が広いのでそれを怒るどころか、ゼンカに協力しようとしてXを倒すための算段を用意してくれます。それがデンリュウとの共謀、フェルエルの拉致事件に繋がるワケです。 |
<欲望の王クロキゼンカの行動> | 上記で述べたように、クロキゼンカはゼンカの味方的に動きました。 彼がやった事を列挙しましょう。 ■ハルクへの進言 ■デンリュウとの共謀 ■フェルエルの拉致 ■バクフーンと接触 全てに共通しているのは、「黒木全火じゃないクロキゼンカが此処に居るんだ」と言うアピールの意味合い。特にハルクへの進言が、一番それ目的だったと思われます。それがゼンカに、「俺じゃない黒木全火が居る」と思わせる最も簡単な手段だったので。 この欲望の王クロキゼンカは、もともとデンリュウとは特別な関係にあり、とある理由のためにデンリュウに対して強いアドバンテージを持っていました。そのため、彼女にXの正体を掴むための作戦を強要し、従わせることが出来ました。 |
<もう一人の参加者> | ボロ子とXの戦いに、新たな参加者が現れました。 それが不死鳥フルコキリムの人間形態、フルフルと言う少女と、それを駒として操る超界者ノアです。(超界者に関する解説は割愛。要はもっと神に近い存在) フルコキリムはクロキゼンカと数少ない『神の側の者友達』で、相応に親しい仲にありました。しかしある日(ゲームが始まった日)を境にクロキゼンカの気配が消失(黒木全火に上書きされたため)したのを切欠に、彼女の戦いが始まります。 それでも単独では出来ることに限界があることを知り、絶望しかけた彼女の前に、超界者ノアが現れました。ノアは、フルコキリムにフルフルと言う姿を提供し、共にXを追う戦いに身を投じる決意をさせます。 けれど、フルコキリムは強要されようとされまいと、既に覚悟は決めていました。 クロキゼンカを探すため、彼女は何の躊躇いも無く学園へと潜入、そしてノアから事前に得た情報を元に、『黒木全火』の前に姿を晒したのです……。 |
<作戦> | クロキゼンカの作戦は、Xの勝利条件を逆手に取ったものでした。 Xの勝利条件は、以下のどちらかを満たす事。 ■参加者以外の生徒を皆殺しにする。 ■参加者を全滅させる。 参加者とは、ゼンカとフルフルのことです。しかしフルフルは不死鳥であるためにどんな事をしても殺すことが出来ません。この時点で、Xの勝利条件は生徒を全滅させる事だけに限られました。 そこで、クロキゼンカは敢えて自ら学園の生徒を、ただ一人を残して皆殺しにし、Xを誘き出す作戦に出ました。 その時、ただ一人生き残ると言う役目を負わされたのが、フェルエルでした。 クロキゼンカはフェルエルを拉致すると同時に精神も破壊し、いずれ警察に保護されて病院に搬送されるように仕組みました。 そして皆殺しの当日、Xはまんまと病院へ行き、フェルエルを殺すために、その姿を現したのでした。 本当なら、Xはここであっさりとフェルエルを殺し、ゲームセットにしていました。しかし、クロキゼンカの作戦の穴を埋めたのは、他でもないデンリュウだったのです。 彼女はもう一人、生徒を匿って、フェルエルが殺されてもゲームセットにならないように仕組みました。その時匿われていたのが、途中で失踪したサンダーでした。 |
<皆殺し> | デンリュウは、この作戦のために暫く身を隠し、気力を高めていました。来るべき怪物との戦いのために。 一方で、フィノンの中には一匹の怪物が息を潜めていました。 皆殺しは、この怪物とデンリュウの戦いの『余波』によって引き起こされたのです。 何故、フィノンの中にそんな怪物が居たのか…。それは、後々明らかになるでしょう。 本編では明かされないかも知れない些細な顛末を補完しておきます。 これが、作戦当日の学園での動きです。
・サナが、フェルエルの見舞いを装って病院へ行く ・生徒がグラウンドに集まり始める ・教員たちも忙しくなってくる ・刑事がフィノンを連れて客間に行く ・レクリエーション開幕 ・3年の奇襲が始まるが、フィノンの姿が無い ・刑事がフィノンの正体を暴こうと無理な事情聴取を試みる ・その時、客間で大爆発が起こる ・この時点で刑事は全滅 ・校舎から出てきたのは、怪物と化したフィノン ・3年と怪物が戦うが、次々と犠牲者が増える ・戦いに巻き込まれたほかの生徒も次々と犠牲になる ・その頃、隠れていたデンリュウが2年生を殲滅完了する ・デンリュウと怪物の戦いが始まる ・この時点で生徒・教員全員が巻き添えを受けて全滅 ・生き残った生徒はサンダーとフェルエルのみ ・デンリュウが怪物フィノンを倒す ・学園で起きた惨劇に、警官隊がやっと到着 ・デンリュウ、アブソル共に自害 ・ゼンカ、Xの正体を知り、栞を破く |
<学生惨殺事件> | クロキゼンカの進言によって、ハルクはフィノンを調査するために、20人の3年生を仕向けた。しかし、全員がフィノンの中の怪物の手によって哀れな末路を辿った。半分が、まだ死体すら見付かっていない。 また、同じ日にリシャーダもフィノンの中の怪物に挑み、返り討ちに遭っている。 と言うのが真相ですが、事件を調査していた警察は、ここまで至ることが出来ませんでした。 |
他にもいくつか出来事はありましたが、重要なのはこの辺りだと思います。 もしかしたら、もっと重要な出来事があったのかも知れませんが、それは後々解ることなので、あとは世界の駒に賭けて見守りましょう。 長い長いセカンドトライ、お疲れ様でした。 |