迷宮冒険録 世界観――用語解説
迷宮冒険録に出てくる単語を紹介します。
こんな感じの設定の中で、冒険と戦いは進行していきます。

迷宮救助録に通じる用語も載ってますよ。

<冒険家>世界に溢れる謎や神秘を解明し、それによって冒険家協会から送られる報酬で生計を建てるもの。
救助隊がこの世界でメジャーになってから少し後に発足し、
以後この世界では有名な職業の一つとなる。
救助隊から冒険家に転向する者も多いが、
同時に新たに救助隊を志すものも増えているので救助隊組織は今後も安泰であろう。

遭難した冒険家を助けるのも、救助隊の仕事の一つだからである。
<種>超界者ミュウによって作られた組織。
名前を与えられる事でルナティックとなった者を片っ端からスカウトし、
かなり大きな組織にまで成長を遂げた。
だが、あくまでこれは裏世界の組織であって、
一般のポケモンが種と言う組織を知っている事は先ずありえない。

例外として、種には名前を持たない者で構成された特殊部隊が存在している。
彼らを動かしているのは、だいたいが種の持つ膨大な資産と、それによって与えられる恩恵である。

また、種を越える組織などありえないので、彼らは不安定ながらも決して種を裏切る事は無いだろう。
<乱数>もともとこの世界に居なかったものには、この世界が定めた『運命』を適用する事が出来ない。
そのためそういった者は、この世界にとっての不確定要素『乱数』または『イレギュラー』と呼ばれる。

また、もともとこの世界に居た者の中でも、強大な力ゆえに運命さえ撥ね退けてしまう者も存在する。
それがかのルギアやホウオウの様な『神』レベルの者達であり、
そういった者の前には例外なく『ミュウ』が現れて『神』と言う使命を押し付ける。
『神』と言う地位を与えられたものは、
大抵が奇妙な使命感に囚われてこの世界の秩序を守ろうとしてくれるので、
ミュウにとってはその方法が一番都合が良かった。

しかし、神という地位を受け入れられないポケモンに対しては、
ミュウが『処分』と言う冷酷な判断を下す場合も存在しており、
あまり触れてはならない闇の部分であるとも言える。

乱数はその力が強大になるに連れて徐々に超界者へと近づいていくのだが、
それには無限に近い時間が掛かるためよほどの事が無い限り乱数が超界者に覚醒する事は無い。
しかし迷宮シリーズの舞台となる世界では、
ホウオウと言う乱数が超界者に覚醒してしまったためにそこから世界が大きく狂いだすこととなる。
<名前持ち>
・ルナティック
・ネイティブ
この世界には、名前を持つものと持たないものが居る。
後者はこの世界をゲームに例えた場合、大抵が特に何の意味も持たないNPCであるが、
前者はメインキャラクターであると言える。
そんな名前持ちの中にはさらに二種類が存在する。
最初から名前を持っていた者――ネイティブと、後天的に名を与えられた者――ルナティックである。

ネイティブは乱数には遥かに及ばないものの、ある程度運命の束縛に抵抗する力を持っている。
とは言えその抵抗の度合いは運命の誤差の範囲内であるため、種は彼らを脅威に思うことは無い。

一方のルナティックは、乱数によって名前を与えられた事で運命を『狂わされてしまった』者を指す。
ネイティブと違って、ルナティックが齎す運命の狂いは非常に強大であり、
そのため種は彼らを回収して組織の一員に仕立て上げる。
すると、ミュウに導かれ神となった者のように、
ルナティックは世界の秩序を守るために働くようになるのである。
<世界>
・狂った世界
この世界をゲームに例えると、それぞれの平行世界はいくつもの『可能性』の集まりであると言える。
例えば、あるプレイヤーの場合は主人公のレベルが非常に高くてラスボスをあっさり倒せたり、
またあるプレイヤーの場合は、途中で選択肢を誤ってバッドエンドに向かってしまったり。
そんないくつもの可能性の中の一つが、この『世界』である。
作中でミカルゲが述べたとおり、あるルートではフリードやブラッキーが仲間になり、
或いはならなかったりと、世界が定めた運命の誤差の範囲内で、いくつもの可能性が存在している。
その全ての可能性を網羅しているのが、そこにある平行世界の概念である。

迷宮シリーズの世界は、そんな可能性を一切受け付けず、
誰にも予測不能な未来を紡ぎ続けていることから、
超界者たちは揃ってこの世界の事を『狂った世界』と呼んでいる。
<超界者>平行世界を渡り歩き、いくつもの可能性を実際に体験できる者達を超界者と呼ぶ。
例えるならば彼らはゲームのプレイヤーであり、
その世界の中で自分の知っている可能性を好きなように選び取る事が出来る。
つまり、彼らは世界に於けるゲームマスターであり、
故に乱数など及びもつかないほど強大な力を秘めているのである。

超界者には、乱数から成長を遂げるタイプと、創造主によって選ばれるタイプの二通りがある。
前者は狂った世界のホウオウがそうであるが、
これは非常にいくつもの偶然が重なった結果であり、
恐らく今後乱数から超界者が生まれる事はほぼ無いと思われる。
後者の創造主によって選ばれたのがミュウとクレセリアであり、
彼らは自分の居る世界を守るために超界者としての力を振るっている。
<創造主>ゲームのタイトル、或いは開発元と呼べる存在。
いくつもの可能性の世界が存在する場所は創造主の夢の中の世界とされていて、
それ故に超界者たちは彼の目覚めが世界の崩壊に繋がると理解して恐れている。
創造主の名は、アルセウス。古い言葉で『全ての始まり』と呼ばれている。
一体誰が彼を命名したのか、そもそも最初に彼に気付いたのは何なのか、一切が謎に包まれている。

一説によると、ミュウではない真なる彼の分身がこの世界のどこかに存在しているらしく、
それを呼び出す事に成功すると強大な力を手に出来るとされているが、詳細不明。
また、シンオウ地方のテンガン山に神が降りると言う伝説も残っているが、真偽不明。
<世界意思>創造主アルセウスが定めた世界の歴史を超界者たちは世界意思と呼んでいる。
世界意思は、歴史と言う一連の流れを何とか貫こうと、
常に超界者ですら見えざる力で運命の糸を引いている。
アディスの死もまた、世界意思の定めた歴史の一つなのかも知れないが、
『狂った世界』ならばそれを覆せるかも知れないと思ったミカルゲは、彼に助力する事を決意した。
<マナ>主に水場に集まる性質を持つ、インビジブルエネルギー。
質量や重量は持たないがエネルギーだけは存在しているため、集まると発光する。
起源は生物の持つ魂の力『波導』の残渣が重力で星に蓄積したものとされているが、
何故水場や霊的な場所に集まるのかは不明。
(後者の場合は、『マナが集まるから霊的な場所』なのかも知れないが。)

エスパータイプのポケモンはこのマナを扱う事に非常に長けており、
これを凝集する事によって強力なエネルギー弾を打ち出す事などが出来る。
<波導>『波動』とは別物。
身体の治癒から戦闘能力の向上など、ほぼ万能と呼べる精神エネルギーであるが、
その詳細は未だ解明されていない。
一説には生物が一生をかけて消耗する『寿命』と言うエネルギーがそれであるとも言われるが、
波導を使うルカリオなどに寿命を消耗する兆候は見られない。

波導はマナを数十倍に凝集したエネルギー物質で、扱うには高い才能と実力が必要とされる。
波導を自在に操る者を『波導使い』と呼び、大昔には多くの波導使いが実在したのだが、
現代に於いて波導使いは絶滅したと考えられている。

波導使いには禁断の奥義があり、自らの命から強力な波導を生成できるとされているが、
波導使いが居なくなった現代に於いてそれを知る術は残されていない。
<極み>乱数、名前持ちなど、運命と戦う力を持つものに許される奥義。
技を使い続け、弛まぬ訓練と精神の鍛錬によって、凡そ数十年をかけて生み出される至高の技。

極みとは境地であり、その次元に達した技は強大な力を発揮する事が出来るのだが、
さらに鍛錬を積んだポケモンはその極みのさらに先へと踏み込むことが出来る。
その技はこの世界にもともと存在しない技であり、強大な威力と特性を兼ね備えた、
一撃必殺も容易にするような力を発揮すると言われている。

ホウオウのディヴァインフレアやデンリュウのヘキサボルテックスなどがそれに当たり、
それは原型となった技の数十倍から数百倍の威力を有している。
<苦肉の仮面>所有者の記憶を蓄積し、さらに蓄積した記憶を所有者に与える仮面。
技の熟練度なども蓄積されるため、遠い昔から
数多の記憶を蓄積したこの仮面の所有者は、
ほぼ全ての技を最初から『極み』レベルで使えるようになる。
伝承によれば、世界全ての記憶を受け継ぐことで、
『個体・個性』――つまり『個』を超える仮面と呼ばれている。
<骨肉の剣>所有者の生物としての限界を突破させる何かの骨で出来た剣。
命と言う、一生の間に少しずつ消費されるエネルギーさえも操り、
肉体が死んでも魂ある限り所有者を生き永らえさせる忌わしき剣。
伝承によれば、己の運命――『因果・結果』つまり『果』を超える剣と呼ばれる。
<進化の輝石>進化前、進化後、既に忘れた技、未だ開花しない技を、全て使えるようになる輝く石。
通常のポケモンが手にすればその程度のアイテムだが、
進化しない伝説のポケモンがそれを手にした場合、
進化前――つまり、種の起源に相当する『ミュウ』と同等の、
この世界に存在する全ての技を行使することが出来るようになると云われている。
伝承によれば、それは『種族・種別』――『種』を超える輝石と呼ばれている。
<プラチナ>ナイトメアが種を倒すために、秘密裏に作り上げた組織。
普段は正体を隠し、謎の巨大組織としてフォルクローレに協力した。
以後、フォルクローレが行った大規模侵略作戦の裏側には
例外なくプラチナの影が暗躍している。
<絆の神器>ティニの中に入り込んでいた超界者が、ナイトメアに対抗するために
永い時をかけて作り出した『声』を届ける神器。
それ単体では何の役にも立たないガラクタだが……

強き絆があれば、声は世界を超えて主の許に届く。
この神器は、『界』を超える神器と呼んでも差し支えないかも知れない。
<ギラティナ>世界に背き、表に居を構えながらもその裏側に身を潜めし反骨者。
現在アディスの中に潜んでいるミカルゲと何かしらの関係を持つ。

彼自身もミュウと同じタイプの超界者であり、
幾多の世界を旅するミカルゲに、仮の器を託すべき時期まで待っていた。
<仮の器>ギラティナが隠れ泉の奥で守っていた、霊界の布に包まれた何かの骸。
器を失い、朽ち行くだけの身となったミカルゲにとって、
この仮の器との邂逅はナイトメアとの決戦で最期の切り札となった。
<超界の呪文>超界者は世界の外に在る者であり、
世界の中で起きる現象を自由に操作する事が出来るとされているが、
実際は何でも自由に改竄できるわけではなく、いくつかの制約が存在する。

その中で最も簡単な制約は、改竄を行う場合、
『改竄したい行為を世界に申請し、
その許可を得なければ改竄を行う事が出来ない』というものだ。

複数の超界者が居る場合、超界者としての資質の高い方、
或いは『世界』に気に入られている者の願いが優先される。

世界がゲームであれば超界者は選択肢を自由に選び取れるプレイヤーとも言えるが、
ならば超界者が行使する呪文は一種の『改造』と呼べるだろう。
多くの超界者は世界に負荷をかける超界の力の凄まじさを理解しているため、
よほどの事態に陥らない限りはその力をセーブするのが通例となっている。


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